豊田の憂鬱、安藤の怒り
昨年は、非常に良く働いた西武の豊田と阪神の安藤が、オフに銭闘を展開しました。
昨年12月9日、スポニチアネックスの記事
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徹底抗戦!豊田2億4000万譲れん
球団提示額に怒りの保留となった豊田は厳しい表情で会見の場に向かう
怒りの保留だ!!2年連続で38セーブを挙げ、最優秀救援投手に輝いた西武・豊田清投手(32)が8日、埼玉・所沢市の球団事務所で契約更改交渉に臨んだ。投手ではパ・リーグ最高年俸となる4000万円アップの2億円を提示されたが、2億4000万円が目標とあってわずか5分で交渉打ち切り。徹底抗戦の構えをみせた。
会見場に現れた豊田の顔は怒りで紅潮していた。「(希望額と)かなり開きがあった。自分の成績は規格外だと思っている。これでは来季思い切ってプレーできないし、寂し過ぎる」。2年連続の38セーブ。最優秀救援投手に選ばれたプライドを引き裂かれ、その唇は怒りに震えた。
昨年11月29日、大阪日刊の記事
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安藤&吉野が中継ぎ地位向上へ“共闘宣言”
安藤&吉野の中継ぎコンビが磐石リレーで「銭闘」に臨む。「阪神タイガースOB会チャリティーゴルフコンペ」が28日、兵庫・東条町のタイガースGCで開催された。参加した阪神安藤優也投手(25)は29日の契約交渉に強気の姿勢を見せた。
「(金額は)想像できない。ただ納得できなければ、言いたいことを言う。あんまりだったら、保留するかも…」。
温厚な性格の安藤だが、年に1度の交渉となれば、話は別だ。特に今年は右のセットアッパーとして51試合に登板し、防御率1・62と飛躍した。「安藤がいなければ、優勝できていたか」と言われるほど。昨年は先発で3勝しかできず、現状維持の年俸1500万円(推定)で1発サインしたが、今回は5000万円前後の大幅アップが見込める。優勝イヤーのチャンスを簡単に逃すつもりはない。
さらに中継ぎの地位向上も考えている。「先発に比べて、数字に表れにくい。でもブルペンで100試合以上肩を作ったし、想像以上に大変だった。いい評価なら、来年の励みにもなる」。この日のゴルフに参加した左腕吉野も「共闘」を宣言した。今季はチームトップの56試合に登板。「中継ぎも年齢が若くなった。僕らが言わないといけない。先に交渉する安藤には頑張ってほしい」。安藤から吉野へ。シーズン同様の「勝利の方程式」で好条件をつかみ取る。
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例えば、「抑え投手は、チームで最も優秀な投手を置くべきである」と主張する専門家がいます。この代表例が、横浜の佐々木であり、ヤンキースのリベラであるわけです。豊田も安藤もそうですね。
しかし、一方で、年間を通じ、先発ローテーション投手の半分以下のイニングしか投げない抑えに、優秀な投手を投入するのは不合理である、との意見も多いものです。
いずれの意見が正しいのでしょうか?優秀な抑えは不合理なのでしょうか?
この点について、貢献値は明快な解答を与えます。
(ケース1)
先発投手が1回表をゼロに抑えた場合の貢献⇒プラス4.8%
中継ぎ投手が1点リードの7回裏をゼロに抑えた場合の貢献値⇒プラス11.1%
中継ぎ投手が6点リードの7回裏をゼロに抑えた場合の貢献値⇒プラス1.4%
中継ぎ投手が1点リードの7回裏をゼロに抑えた場合の貢献値⇒プラス21.4%
中継ぎ投手が6点リードの7回裏をゼロに抑えた場合の貢献値⇒プラス0.4%
では、次のような例を考えましょう。
(ケース2)
A 100 200 020 = 5
B 020 000 100 = 3
先発投手
チームが初回に1得点、4回に2得点、8回に2得点し、自ら2回に2失点、7回に1失点した完投勝利を16試合(上記のBチームで先発完投)。
反対のパターンで完投負け8試合(上記のAチームで先発完投)。
⇒16勝8敗、防御率3.67
抑え投手
9回裏1点リードの場面を10回、2点リードの場面を10回、3点リードの場面を10回、4点リードの場面を5回抑え、1点リードを1回、2点リードを1回逆転され、1点リードを1回追いつかれている(10回以降は別の投手)。
⇒0勝2敗35セーブ 防御率1.50
どちらの方が、貢献が大きいでしょうか?
○ 先発投手
チームが初回に1点、4回に2点、8回に2点で、2回に2失点、7回に1失点で完投勝利を16試合⇒プラス24.7%×16=プラス395.9%
反対のパターン⇒マイナス25.3%×8=マイナス202.0%
差し引き、プラス193.9%
○ 抑え投手
9回裏1点リードの場面を10回抑える⇒プラス21.4%×10=プラス214%
2点リードの場面を10回⇒プラス10.6%×10=プラス106%
3点リードの場面を10回⇒プラス5.0%×10=プラス50%
4点リードの場面を5回⇒プラス2.2%×5=プラス11%
合計プラス381%
1点リードを1回逆転⇒マイナス78.6%
2点リードを1回逆転⇒マイナス89.4%
1点リードを1回追いつかれる⇒マイナス28.6%
合計マイナス196.6%
差し引き、プラス184.4%
ケース2ではほとんど同じような結果になりました。どちらも貯金4個弱の貢献をしていることになります。
さて、豊田投手の成績は、
2001年 47試合、防御率2.83、 5勝 3敗 28セーブ
2002年 57試合、防御率0.78、 6勝 1敗 38セーブ
2003年 58試合、防御率1.24 、2勝 3敗 38セーブ
特に、おととし、去年は上記の検討のケース2に匹敵するか、これを上回るものです。すると、貢献値はプラス200%以上であることが予想されます。
そうすると、先発投手の勝ち星-負け星の少なくとも貯金10個分くらいの価値はあるといえますね。